大垣G3「大垣水都杯」が開幕。初日はベスト9による特選12Rがメインになる。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)はその中から、平原康多をピックアップ。吉田拓矢をうまくアシストして抜け出すと期待した。

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大垣G3が始まる。前回の覇者は今節も参加する宮本隼輔。今の宮本に必要なのは、とにかく勝って自信をつけること。若い選手全般にいえることだが、レースの流れを見極めることが非常に大事だ。

ヤマコウは特選から平原康多を指名した
ヤマコウは特選から平原康多を指名した

レースを見極める力(総合力)で勝負しているのが平原康多だ。もちろん脚力もすごいが「脇本(雄太)や深谷(知広)、郡司(浩平)に比べたら及ばない。深谷が移籍したことで南関の脅威が増した。深谷の怖いところは9着でも意味があること。武田(豊樹)さんとの時もそうだったように、自分が駄目でも後ろの選手が勝ってもらえればと思って走っていた。今の競輪はライン戦なので、これができる地区は強い」と再認識したらしい。

「(吉田)拓矢はやることをやってきた選手なので、周りがもり立ててくれる。川崎全日本選抜の後半2日間はそうだった。そうやって関東が強くなればいい」と今の競輪を見ている。当然、平原のこうした意見は、関東の若手には浸透していると思う。そう考えるなら、特選は1番車に平原がいるし、吉田はスタートで前から2つ目の位置が取れるので先行するだろう。

どのラインも先行する関東の3番手が欲しいだろうが、車番との兼ね合いもある。前を取るラインが打鐘過ぎに7、8番手になる可能性が高いので不利になる。吉田が先行ならば、番手の平原が有利にレースを運べるので、対抗には関東の後ろが取れるラインを狙いたい。(日刊スポーツ評論家)