大垣G3・3日目は決勝シートを巡る準決3個レースがハイライト。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)はその中から、準決12Rの古性優作に注目した。G1全日本選抜の覇者ながら気配ひと息の郡司浩平を、自在に運んで打ち破るとみた。

ヤマコウは準決12Rの古性優作に多彩な攻め方を期待した
ヤマコウは準決12Rの古性優作に多彩な攻め方を期待した

昨日取り上げた2予8Rの上田尭弥は、古性優作に差されはしたが内容は濃かった。坂本周輝、鈴木裕が動いたところをすかさず仕掛けた。ただ、そこから古性の巻き返しが早かった。「(上田相手でも)しっかり、外で勝負したかった」と仕掛けたが、上田も強かった。しかし、古性の気持ちの強さが上田を上回ったように思う。あそこで古性がちゅうちょすれば、3番手に好調の鈴木がいたのでどう転んだか分からない。配分が止まって、約40日ぶりの実戦だったが全く不安はなさそうだ。カマすタイミング、その後の菅原晃を外から競り落とすあたり、古性ならではだった。

12Rのメインは郡司浩平だが、今節の郡司は迫力があまり感じられない。昨年の競輪祭優勝、平塚GP、そして地元の川崎G1優勝と、突っ走ってきたので仕方ないのかなとも思う。郡司とは対照的に、古性からはギラギラしたものを感じる。準決は、2予で対戦した上田に、郡司が加わったメンバーなので力量も計れたことだろう。

2予で上田相手に前受けしたので、ここも前から進めると思う。上田先行で、中団を郡司が狙う動きなら、カマシも考えて、それがだめなら番手戦も考えているだろう。上田マークの森山智徳が番手から出るレースをさせなければチャンスはあると思う。古性の目標はG1を取ることなので、後位凡走は考えられない。けがで苦しむ村上義弘とワンツーを決めて、今後につないで欲しい。

(日刊スポーツ評論家)