大垣G3はいよいよファイナル。最終12Rで決勝戦を迎えた。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)は準決でいい先行を見せた上田尭弥を大抜てき。未知数の潜在能力に優勝の可能性を感じたようだ。9Rでは117期のルーキーチャンピオンレース(RC)が行われる。

ヤマコウは底知れぬ潜在能力を感じ上田尭弥を抜てき
ヤマコウは底知れぬ潜在能力を感じ上田尭弥を抜てき

3日目は、RCの前検日だった。一番遅く検車場に現れたのは案の定(山口)拳矢だった。記者からは「いつ来る? いつ来る?」と聞かれても私には分からん。前検くらい早く来て、みんなを安心させてくれと思いながらスタジオ解説に向かった。

決勝メンバーがそろった。113期の上田尭弥がいるので面白いレースになりそうだ。上田にラインができたら先行勝負だろうが、単騎になったことで誰が先行するか分からなくなった。吉田拓矢の後ろは平原康多。レースの組み立ては「前を走る選手に、どんなレースをしたいかを聞いて作戦を考える」だけに、吉田もむちゃな先行は考えてないだろう。郡司浩平、浅井康太もタイミングが来たら仕掛けるスタイルだろう。古性優作は「上田の後ろはどう?」と振っても「(他地区に付かない)村上(義弘)さんの流れもあるので、自分のスタイルを貫きたい」と揺らぐことは全くなかった。早めにレースが動かない中で、自力の航続距離が一番長いのは吉田だ。前受けからカマシ狙いだと思う。

一方、上田は気楽な立場なので「ラインができないのは初めてです」と言う笑顔が決め手になった。勝っても負けても内容を求める選手ばかりなのも追い風だと思う。

準決12Rは打鐘前から噴かして2着に残った。「打鐘で流すと郡司さんが飛んでくると思ったので流せなかった」のにあの末足。半周の爆発力は未知数だ。決勝は期待を込めて本命に推した。(日刊スポーツ評論家)