四日市G3はいよいよファイナルを迎える。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)は平原康多を目標にする諸橋愛の優勝とにらんだ。

ヤマコウは平原康多マークの諸橋愛に期待した
ヤマコウは平原康多マークの諸橋愛に期待した

準決10R、けん制が入ってスタートを取らされた平原康多は厳しい展開をよくものにした。根田空史と中西大がいて、前受けは8番手になるリスクがあった。しかも、誘導員を追いかけたので脚力もかなり消耗したはずだ。それでも勝負どころを逃さず4番手を確保するのが、平原のすごみだ。

決勝は諸橋愛を取り上げる。彼は松阪ウィナーズカップ後に岐阜に出稽古に現れた。追い込み選手は他地区の選手と仲良くしない傾向がある。番手に競りにいけなくなることが大きな理由だが、諸橋の走りを見ると、自分が勝負と思う位置は遠慮なく取りにいくので関係ないのだろう。雑念に振り回されることなく己の道を貫くスタイルが定着し、誰からも一目置かれる存在だからできることだ。

岐阜で一緒に練習した(山口)拳矢から聞いた話だが「諸橋さんが周回中に並走してきて威圧感が半端なかった」と一流の追い込み選手の並走技術に驚いていた。

松浦は緩んだところから自力で仕掛けるスタイルなので、深谷知広をカマすレースになるだろう。中団を取っているのは平原なので、諸橋の出番は十分あると思う。(日刊スポーツ評論家)