初日は真杉匠と黒沢征治、宿口陽一の出来の良さが目を引いた。真杉と黒沢は日ごろ、徹底先行で戦っているので、まくりの破壊力が自在選手とは全く違う。さばきの技術を身につけたら、もっと安定するだろう。

12R青龍賞は北日本5車が並ぶことになった。黒沢が新山響平に挑む形だが先行選手同士の対戦と考えると興味深い。これから先行選手としてトップを狙う黒沢が、先輩期の新山相手にどこまで通用するのか。現時点では新山が上だと思うが、このレースの内容次第では立場が逆転する。新山と戦うことで、自分がどこまで通用するのか客観的に分かる。いずれにしても、番手の選手が有利になるだろう。ここでは小松崎大地だ。

ヤマコウは12R青龍賞で番手回りの小松崎大地に注目
ヤマコウは12R青龍賞で番手回りの小松崎大地に注目

小松崎は長年、北日本の先頭を務めてきた。佐藤慎太郎も小松崎のことは全面的に認めている。仲がいいからではなく、レースごとに自力を使い分け、位置取りもしっかりしているからだろう。新山に小松崎、山崎芳仁だから竹内智彦も納得して5番手を回るのだと思う。これは、北日本勢は小松崎を全面的に応援している証しにもなる。その期待に応えるためにも小松崎にはG1を取ってほしい。(日刊スポーツ評論家)