今年2回目のガールズG1が行われる。前回の岸和田パールカップは、児玉碧衣の完全優勝で幕を閉じた。
初めてのG1なので、どの選手もいつも以上に気合が感じられてレースが面白かった。やはり、ガールズグランプリ(GP)の出場権を得る特典が付くことは大きい。優勝した児玉も「賞金のプレッシャーから解放された」と言っている。
今回はオールガールズなので、普通開催とG1が混同している。通常営業の選手と、そうでない選手との落差が大きかった。
この日、印象に残った選手は小林優香だ。インタビューの受け答えや、雰囲気が以前と全く違っていた。
ナショナルチームに入る前は、どこか優しく気弱そうな感じに見えたが、前検日の受け答えは違った。落ち着いて話していたが、どこか肝が据わっている。いろんな経験を経て、胆力が上がった感じだ。
ナショナルチームを辞めて、パールカップ後に腰の手術に踏み切り、出走回数が少なく11月の競輪祭女子王座戦にも出られない。ここで優勝しないとGP出場はない。あれだけの戦歴がある選手なので、現状は歯がゆさしかないだろう。
予選8Rは、先行型が吉岡詩織と下条未悠、追い込み型で完成しているのが荒牧聖未だ。小林は3車の動きを見てからになるだろう。
「加倉正義さんと田中誠さんにいろんなアドバイスをもらっている。1戦1戦が勝負。(結果を出そうと)気負わず頑張りたい」と話す小林が、GPへの道を切り開けるか見届けたい。(日刊スポーツ評論家)