那須萌美が初日7Rの1着インタビューで話した言葉が印象に残った。
「こんな平日に競輪場に来てくださって、ありがとうございます。ここに(インタビューに)来られない選手もみんな喜んでます」。私たちが思っている以上にガールズ選手の思いは熱かった。
ティアラカップ(特選)は山原さくらが勝ったが、予選を走ったナショナルチーム組の選手も、勝負どころを逃さない、いい走りだった。出走本数が足りないので、賞金で特選シードに届かず予選スタートだが、脚力的には争覇級だ。
9Rの梅川風子は、ガールズの先人・加瀬加奈子を相手に逃げ切り1着。レース後「加瀬さんが前だったので『やばいかも…』と思ったが、しっかり対応できた」と、疲れ切った表情で答えた。
彼女はスピードスケート出身だけあって、身体的能力が高い。ただ、競技がメインなので、G1で結果を出さないとガールズGP出場は難しい。18年は競輪祭のGPトライアルで優勝し、出場を決めた勝負強さを持っている。
準決12Rは、児玉碧衣と同じ番組になった。久米詩も坂口楓華も児玉を警戒するので、梅川が仕掛けたら面白い。(日刊スポーツ評論家)
◆ヤマコウの印 ◎梅川風子 ○久米詩 ▲坂口楓華 ☆児玉碧衣 △石井寛子