競輪祭が終わり、GPの出場メンバーが決まった。松浦悠士は今年も休むことなく立川に向かう。けがなどを気にして調整に入るメンバーが多い中、松浦はレース勘を非常に大切にしている選手だ。

レース勘とは何か? レースは生き物なので、同じ展開は2度とない。その中で、自分の判断を磨くことがレース勘ともいう。例えば、競輪祭決勝の松井宏佑。2角まくりではなく、バック線あたりで仕掛けて優勝を狙った。結果的に、簗田一輝が離れて真杉匠に優勝をさらわれたわけだが、これが経験となり、同じ失敗をしないことが経験を積むという。2角なのか、バックなのか、それとも4角まで待つのか、いろんな意見があるだろう。

松井は「後ろを引き出さないよう」と思い、バック線を選んだ。ダッシュが良すぎて簗田が一瞬、離れて真杉に入られた。2角なら、また違った結果になったと思う。そのあたりの駆け引きをさらに磨くのがレース勘だ。

ヤマコウは新田祐大に期待を寄せる
ヤマコウは新田祐大に期待を寄せる

新田祐大は今年はGP出場を逃し、来年に向けて走り出した。競輪祭の新田は、レース勘が際立っていた。1走目、2走目と逃げ切り勝ち。脚力があるのは大前提だが、ベテランらしい緩急をつけた先行だった。

特選12Rは単騎の選手がそろったが、位置取りは新田の方が磨かれている。しかも、番手の守沢太志が1番車をもらった。佐々木豪の先行意欲が強そうだが、守沢の1枠を生かしたいところだ。今節、優勝を飾れたら来年のスタートダッシュにつながるだろう。次の戦いは、もう始まっている。(日刊スポーツ評論家)