5月16日、丸亀ボートで122期の香川支部の新人3人がデビューした。同時期に3人は、全員A級で活躍する100期の中田元泰、平高奈菜、松尾祭以来。今期組も期待したい。

地元で3人同時デビューを果たした、右から谷口知優、田頭虎親、中村日向
地元で3人同時デビューを果たした、右から谷口知優、田頭虎親、中村日向

 初日1Rに出走した田頭虎親(たがしら・とらちか、20)は神戸市出身。この道を勧めてくれた父の実家が愛媛で香川支部に。ボートレーサー養成所の教官から「人生で2度とできない経験。楽しめ」という電報が届き、冷静に初陣に臨めた。6着6本でも早いスタートに強い決意を感じた。姓の表記が同じ田頭(たどう)実とデビュー前に丸亀で対面。「すごいレーサーなのは知っていたし『頑張れ』と声をかけていただきうれしかった。名前負けしない選手になりたい」と意気込んだ。

 2Rに登場した谷口知優(ともまさ、20)は愛媛県四国中央市出身。親に「優しさを知る人間になって欲しい」とつけてもらった名前だが、レーサーになる夢を実現し「優勝を知る人間になる」。6着4本、5着2本の結果にも「目の前の結果は気にしない。将来につながるいい経験ができた」と目を輝かせた。

 3Rを走った中村日向(ひゅうが、19)は県内有数の進学校、丸亀高出身だ。中学3年の時にペアボートに乗って感激。「レーサーになる」と決めた。それでも「ダメだったら大学に進もう」と考え、高校を選んだ。6着6本にも「語り継がれるレーサー」を目標に、努力を重ねていく。

 122期は応募総数1230人、その中から50人が養成所に入所、1年間の訓練を経て26人に絞り込まれた精鋭だ。香川勢も“三本の矢”で切磋琢磨(せっさたくま)して、目標の「グランプリ」を目指す。