64年ぶりのSG開催だった徳山のグランドチャンピオンが終わった。地元の白井英治が優勝するというドラマも手伝って、売上額は92億523万500円。目標の93億円に対し、わずかに届かなかったが、低迷気味だった序盤を思えば、かなり盛り返して目標に迫る数字を残した。

 街にはグラチャンPRのポスターやのぼりがあふれ、周南市議会では関係者用の赤いグラチャンポロシャツを着て議会に臨む議員の姿もあり、関係者はもちろん、周南市全体で大会前から盛り上げた結果だったといえる。いわゆるソフト面の対応は万全だった。

 ただ、残念なのは、ハード面で問題があったこと。あまりに盛り上がり過ぎて場内が大混雑したため、いつも場へと足を運んでくれている常連ファンは、逆に肩身の狭い思いをすることとなった。例えば、いつもの指定席に座れない。券売機や、食堂、売店も行列。駐車場も空いていない、などなど。

 最終日にいたっては、2000台以上を収容できる大駐車場が満車となった。駐車場に入れない車で、周辺道路は大渋滞。近隣のパチンコ店の駐車場も満車状態で、店員も駐車場整理に追われたという。ほとんどがボート場へ行く客の車だったが、パチンコ店側も64年ぶりの一大イベントということで、無断駐車を黙認した。ただ、パチンコ店という性質上、子連れ客には敷地内への入場を断った。それにより店員に暴言を浴びせる客も出るなど、トラブルも発生したという。

 優勝した白井の「また徳山でSGをやりたい」という言葉は本当に感動的だった。次回はぜひとも駐車場などの問題もクリアして、常連、新規客を問わず、みんなが気持ちよく過ごせる大会を期待したい。