感涙のVゴールだ。21歳の新スター、鈴木圭一郎(浜松)がSG完全優勝の快挙を成し遂げた。2周3角で先頭を奪い、後続を完封した。全日本選抜に続くSG連続V。次のターゲットはSGスーパースター王座決定戦(12月27~31日・川口)になる。
涙を止められなかった。鈴木の両まぶたが、表彰式に登壇した瞬間に潤んだ。右手でぬぐうと、ファンの拍手と歓声が一段と大きくなる。「すごくうれしくて…。こんなにたくさんの方が、応援してくれたと思うと、こらえられなかった」。重圧と戦った10周回。最高の形で解き放たれた時、ポーカーフェースが自然に崩れた。
Vへの鍵は速攻だった。2番手発進。2周3角で早くも勝負に出る。スタートで飛び出した青山周平を、一気にさばいた。「ナイターではなく、走路温度が高めだし、早めに行けるときに行かないと」。車名カルマはイタリア語で冷静。好きな言葉は生きていた。「とにかく落ち着いて走ろうと」。フィニッシュまで、しっかりとハンドルを握った。
エンジンは最高レベル。「準決までと変わらず、いい状態」。そつのないレースができたのもマシンへの信頼があったからだ。全日本選抜に続くSG連覇。「できすぎ。でも、今回はすぐに実感が湧いてきた」と素直に心境を打ち明けた。
SG完全優勝は11年全日本選抜の高橋貢以来、9人目、延べ11回目。記録ハンターの面目躍如だ。「SGホルダーになったし、もっと速い車をつくりたい。もっと上手なレースもしたい」。圭一郎旋風は勢いを増すばかり。次はスーパースター王座決定戦。目標のMVPがすぐ近くに見える。【天野保彦】
◆鈴木圭一郎(すずき・けいいちろう)1994年(平6)11月30日、東京都生まれ。浜松所属の32期生。S級3位。今年10月川口の全日本選抜で史上最年少&デビュー最短SG優勝を飾った。通算優勝11回。1着178回。趣味は魚釣り、車。159センチ、51キロ。血液型A。





















