永井大介(40=川口)が鈴木圭一郎との壮絶な競り合いを制し、昨年3月のプレミアムカップ以来、1年2カ月ぶりのG1優勝を飾った。今年初優勝。

 最終2角。永井のカマシがさく裂した。粘る鈴木を豪快にとらえると、久々のG1Vゴールへ。強敵のコース取りを読み「小さく回っているので、外へ切り替えたのが良かった」と振り返った。瞬時の判断で優勝をもぎ取った。

 3周1角から続いたデッドヒート。5周1角ではさばいて先頭を奪ったが、すぐに奪い返された。6周回も続いた車間なしの激闘は、今年のベストレース候補だ。「試走は圭一郎より良かったので」。SG4連続優勝中の22歳に対し、不惑を迎えたベテランが真っ向勝負を挑んだ。

 ビッグ制覇から遠ざかる状況に、新しいセットを試すなど発想を転換。グレード戦の前検日前日に恒例だった、トンカツも食べなかった。「今の圭一郎に勝てて素直にうれしい」と喜びをかみしめた。【天野保彦】