牛山貴広(36=茨城)が木暮安由のまくりを差し切り、G3初Vを飾った。07年にデビューして10年。遅まきながらの初制覇に「身近に偉大な師匠・武田(豊樹)さんがいる。いつか勝てるんじゃないかと思ってました」と笑う。師匠の指導は厳しかった。それが血になり肉になった。

 同期とワンツーが決まったことも何よりの喜びだ。村上義弘を連れた山田久徳が全開の逃げ。しかし、「(山田が)掛かっているところを仕掛けてくれた」と木暮に感謝を表した。

 追い込みに転じて久しい牛山だが、伊早坂駿一を残せなかった2予を反省する。「甘いレースでした。自力でやっているころ、後ろが仕事をしてくれると信頼して走っていた。自分もそう思ってもらえるような選手になりたい」。

 今回の優勝で競輪祭特選シードも確定的。次の目標は、いよいよG1での活躍だ。【村上正洋】