準決9Rはグレーツァーが楽々と逃げ切った。8番手に置かれた吉本卓仁(34=福岡)は「後ろになるような気はした。でも、足を使ってなかったし、そこからの仕掛けでもグレーツァーの後ろぐらいまでは行けると思った」。実際、最終2角手前から仕掛けた吉本はグレーツァーに4分の3車身まで迫り、後ろの牧剛央も3着に連れ込んだ。

 不振脱却の一因は今回も同時あっせんされたボスのアドバイスだった。5月函館で「結構、遅い時間まで話し込んだ。柔軟性がある考え方を教えられていい経験になりました」。それが6月地元久留米G3の準Vにつながり、前回の防府F1で確信に変わった。決勝はボスへ恩返しの一戦だ。