試練の連続だった今シリーズを完璧に制圧した。笠原亮(38=静岡)がインからコンマ06のトップスタート。2月の徳山周年に次ぐ今年2回目、通算5回目のG1優勝を飾った。差した秋山直之が2着、鶴本崇文が3着に粘った。

6枠の須藤博倫が前付け。S展示で「覚悟を決めた」と腹をくくった。本番は想定より浅めの起こしになったが、スタートも1Mのターンも満点。「これで勝てなかったらどうしようと思うくらいの仕上がり。集中できた」。機力に課題とする調整がかみ合い、俊敏なイン速攻で、ライバル勢を突き放した。

賞金ランクは7位に浮上。「菊地(孝平)さんとか、いつも(GPへ)行く方々から、ベスト6(トライアル2ndスタート)に入るのは大事と言われます。流れがいいし、今年が最後くらいの気持ちでいきたい」。頂上決戦を有利に運ぶため、攻めの手は緩めない。【窪寺伸行】