05年にKEIRINグランプリ(GP)を制し賞金王に輝いた加藤慎平(40=岐阜)が引退の意思を固めたことが5日、関係者への取材で明らかになった。デビュー20年を迎え40歳を区切りに現役生活に別れを告げることを決意したという。

加藤は競輪学校81期生として98年8月に名古屋でデビュー。ダッシュ力を生かしたまくりを主戦法にいきなり3連勝の完全Vを飾ると、3場所連続完全優勝してA級に特別昇級した。

99年11月に小倉競輪祭新人王戦でグレードレース初出場。8着に終わったが、同県の先輩・吉村和之の優勝に貢献した。翌00年11月に競輪祭新人王戦をまくりで制し、ビッグ初優勝した。

05年12月のG1岸和田全日本選抜でG1初制覇。その勢いのまま同月の平塚GPも制覇した。1カ月の獲得賞金1億3013万2000円は現行制度では実現不可能なレコードとなっている。その後も活躍は続き10、11年には最高ランクS級S班に格付けされた。

しかし、近年は持病の腰痛に悩まされて成績が振るわず、19年1月からA級降格が決まっていた。

競輪選手としての活動以外でもSKE48ら芸能界やアニメやゲームにも造詣が深く人脈も豊富。長年にわたってスポーツ紙にコラムを連載するなどメディアへの露出も多かった。現役時代からフィットネスジムを運営していた。今後の活動予定は未定としている。

◆加藤慎平(かとう・しんぺい)1978(昭53)年5月18日、岐阜県岐南町生まれ。岐南工で自転車競技を始め競輪学校81期生(在校成績22位)として98年8月名古屋でデビュー。主なタイトルは00年11月競輪祭新人王、05年12月岸和田全日本選抜、同平塚GP、09年2月高松東西王座戦。通算1326戦339勝。通算獲得賞金は7億8301万311円。179センチ、81キロ。血液型O。