日刊スポーツ新聞社制定「第33回ボートレース年間三賞」はフレッシュな顔ぶれに決まった。1、2着の連対数トップに贈られる敢闘賞は杉山正樹(39=愛知)が受賞した。表彰式は2月6日に東京・品川プリンスホテルで行われる。

杉山正樹は大きな事故もなく、安定して結果を積み重ねた。ファンへの貢献度の高さが、敢闘賞受賞をもたらした。「一般戦を多く走っているからですよ。1、2着の回数は全く意識していなかった」と照れ笑い。「最近は記念に呼ばれることが少なくなって…。もう1度、記念に呼んでもらえるような選手になろうと思って、勝率を上げようと頑張ったのが良かったのかな」。

戦略的なペラ調整が好調を支えた。「節間全体をイメージしながら、いろいろと目的を持ってペラをたたくようになった」。目先の勝利だけでなく、長期的な視野を持ってレースに取り組んだ。しかし、昨年は16優出しながら、優勝はわずかに2回。「勝負弱いですね(笑い)。課題はスタートです。インから負けることも多かった。もっとスタートをしっかり行かないと駄目です」。

昨年12月の三国周年は堂々の予選トップ通過を決めた。惜しくも準優は2着に敗れ、優勝戦は5着に終わったが、収穫は多かった。「年齢も年齢だし、今後は記念で活躍したい。その意味では、三国は自信になりました」。飛躍するための土台はしっかりできた。19年は杉山の走りがG戦線を熱くする。

◆杉山正樹(すぎやま・まさき)1979年(昭54)9月25日、愛知県生まれ。87期生として00年11月に常滑でデビューし、01年1月に浜名湖で初勝利を挙げた。06年8月の蒲郡でデビュー初V。SG初出場は07年10月の平和島ダービー。168センチ、55キロ。血液型O。

◆敢闘賞の選考過程 例年、大みそかまで激戦が繰り広げられる敢闘賞。しかし18年は、杉山正樹が12月に爆発力を見せた。中間発表時点でも杉山がトップに立っていたが差はわずかだった。まさに驚異的なラストスパートで初の敢闘賞受賞を決めた。

(データは日本モーターボート競走会提供)