江戸川ボートのG1開設63周年記念 江戸川大賞が明日25日から行われる。昨年のグランプリ(GP)覇者の峰竜太、準優勝した毒島誠(35=群馬)のGPワンツーコンビが参戦。特に毒島は史上最速の全24場制覇もかかる。

昨年はSG2冠で惜しくも年間賞金ランク2位だった毒島が、江戸川で全24場制覇に再チャレンジする。当地前回は昨年2月のG1関東地区選手権だったが、予選を6戦2勝、3着2回で準優には駒を進めたものの、5着に終わり大記録達成は持ち越された。

「デビュー16年での全場制覇は、全く考えてないんですよ。そういえば、まだ登録番号4000番台での全場制覇(4000番以降で23場制覇が毒島で残りが江戸川、田口節子は福岡)はいないんですよね?」。その点については興味深そうに逆質問してきた。今回Vなら4000番台では初。山室展弘が持つデビュー約19年3カ月での最速全場制覇記録を大きく更新することになる。

「歴史に名前を刻むというのは、ものすごくしたいことですよね」と意欲は旺盛だ。江戸川といえば、全国に24あるボートレース場の中で唯一河川を使用してレースを行っている。それだけに「江戸川は特殊な水面です。印象はとにかく難しい。スタートから何から何まで難しい。試運転とか練習もあまり出られないし」。レースの合間には競走水面を航行船が通るため、自由に試運転もできない水面なのだ。

現状のエンジン状態を調整と試運転を繰り返して把握したい選手にとって難易度の高い水面であるのは事実。「(水面的にも)いろんな要素があるので、全部整ったときにチャンスが来ると思います」とある意味、達観した言葉でその時が来るのを待っている。

「ただ、最善は尽くしますよ。江戸川に限っていえば、そんな感じですよね。かなり難しいですけど、24場制覇というのは一つの通過点と思いますし、取れたら最高です。ただ、狙って取れるものではないとも思っています」。あくまで謙虚な言葉で全場制覇への思いを締めくくった。

初日(25日)のメイン12Rドリームレーサー賞では1号艇で挑む。まずはそこで逃げて弾みをつけ、シリーズをリードしながら、メモリアルVへ着実に歩みを進めていきたい。そのためにも、24日の前検日に行われるエンジン抽選は大きな意味を持つ。近況、好素性のエンジンを引ければ、メモリアルVへの可能性はぐっと高まる。