1Rの最終バックで珍しい事象が起こった。3番手を走っていた浅野徹(41=千葉)のサドルが、バンクにボトリと落ちたのだ。サドルポストが継ぎ目からポッキリと折れ、ラスト半周を浅野は立ちこぎの状態で乗り切り、3着で準決に駒を進めた。

浅野は「20年自転車に乗ってきたが、初めてのこと。大きな事故にならなくて良かった」と、サドルを付け替えながら困惑気味に話した。また浅野の直後を走っていた浅見敏也も「とにかくビックリした。レアなものを経験した」と驚きを隠さなかった。

競輪は公平性と安全性を保つため整備にも厳しく、前検日と当日朝、レース直前と3度検査を行っていた中での事象。レース直後は審議ランプがともったが、これは車体故障が起きた場合の処置だった。