カウントダウン連載「ROAD TO グラチャン」の第3回は、09年のクラシック以来、10年ぶりのSG開催となる多摩川ボート場を紹介する。日本一の静水面はスピード勝負でレースが盛り上がる。エンジンは3節消化したのみで、まだ相場は不透明だ。

キャッチフレーズは「日本一の静水面」。これは風の影響を受けにくく、波が立ちにくいから、そう呼ばれている。ただ、選手は常に乗りやすいと感じているわけではない。浜野谷憲吾は「平和島は乗りやすさだけはすぐに来るけど、多摩川は乗りづらいとずっと乗りにくい」と話す。「乗りやすい」とコメントする選手は積極的に狙いたい。

過去1年間(18年6月から19年5月)のイン1着率は51・8%。全国平均(54・5%)こそ下回るが、関東5場の中では最も高い。1コースが弱いとされる平和島や戸田と比べたら、オーソドックスなレース場だといえる。

この時期の風は基本的に南風。スタートラインに対して対岸からの横風となるため、追い風なのか向かい風なのか、レースごとに変わることがある。選手からは「風が一定しないから、スタートが難しい」と悩む声が多い。SGだとスリットの隊形がばらつくことは少ないと思うが、南風が強く吹いたときは要注意だ。

エンジンは5月24日から使用して3節しか消化していない。機力相場は不透明だが、伸びなら29、41、52号機。出足は21、36号機が目立っていた。【古村亮】

※明日は注目選手上