初日特選を快勝した大森慶一(37=北海道)が準決9Rは、まるで曲芸のようなコース取りで、見事に連勝を飾った。「ブロックされたら挟まって落車するところだったけど、うまくコースが空いてくれましたね」と紙一重の勝負に勝ってニンマリだ。

キレキレのタテ足、その秘訣(ひけつ)は、メリハリを付けた練習方法にある。午前中はバンクでもがき練習。午後になると、ジープ型の車に付いているようなタイヤの自転車「ファットバイク」で山登りをする毎日。「周囲には遊んでると言われるけど、楽しみながらできる練習があることで、苦しい練習にも耐えられる。脚力が上がって追走が楽になったから、レースで足がたまるんです」。

決勝11Rは目標不在だが、不安な様子はみじんも見せない。「タテ、ヨコ何でもやりますよ。祝勝会をしたいなぁ」と、不敵に笑った。