遠藤晃司(55=東京)が8Rで2コースから角度良く差し切り、今節初の1着ゴールとなった。

レース後に「足は悪くないです。方向性が合っている。回り足は普通だけど、行き足から伸びにかけてがいいです」とコメントした。

その遠藤は選手としてすでにベテランの域に入る。頑張る背景には、愛娘のさくらさんの存在が大きいという。

「自慢の娘なんですよ。上智大学で学んでいて、文学好き。大学が楽しそうでね。吹奏楽っていうのかな? フルートをやっているんですよ。セレブっぽいでしょ」と、エンジンを語る際には見せることがない、ニコニコ顔で話し出してくれた。

「最近は、さくらが塾のアルバイトで忙しくて、(パパとしては)少し寂しいですね。でも『バイク(250CC)で(塾まで)迎えに来てね!』と言われると、うれしくて…。帰り道に2人乗りで、六本木や渋谷をバイクで流しながら、カフェとかに行くんです」とリアルライフの充実感を語る。

「20歳になるから、いつまで一緒にいてくれるか分からない。地元の焼き肉屋さんとか、外食にもいろいろ行きますよ。いったい誰の子? というくらい出来がいい子。幸せになって欲しいですね」と、自然と優しい瞳になる。

「ただ残念なところも1つあって…。最近は(人から)顔が嫁さんに似ていると言われると、喜ぶところ。昔はパパに似ていたと言うと、嫌な顔をするんですよ」とちょっぴり不満げ。

彼氏の存在なんかが、気になりますね? という記者の問いには「いや、何でも話してくれるので、そこは全然心配していないです。でも年上好きなんですよ…」と複雑な顔をする。パパが好きで、父娘の仲がいい影響が、思わぬところに出ているようだ。

さて、今節も終盤戦。さくらさんが待つ東京に意気揚々と帰れるよう、もうひと頑張りする気力に満ちあふれている。

「今節は中間着が取れなかったので、準優に乗れなかったけど、また調整をして、残りの2日間をしっかり走りたいです。徳山は、よく呼んでもらえるし頑張りたい」と意気込む。