優勝戦は人気を背負った吉田俊彦(41=兵庫)がきっちり逃げてシリーズを締めた。今年2回目、尼崎では17回目のVを飾った。

コンマ13の踏み込みから1Mは危なげのない展開。一目散にバックへ抜け出す快勝だった。仕掛けた松田大志郎(31=福岡)が、差してきた秋山広一(44=香川)を2Mでさばいて2着。秋山は3着入線となった。

吉田が駆る20号機は近況上昇エンジンで、序盤から納得の動きだった。「準優で少し違和感はありましたが、今日(最終日)は完全に仕上がっていました」ときっぱり。今期はエンジン運もなく苦しんできた。「ペラも基準が見つからず、うろちょろしてたんですけど、勝つことができて、めちゃくちゃホッとしています」と笑みを浮かべた。

16日の戸田周年では後輩の稲田浩二(34=兵庫)がG1初優勝を飾った。すでにG1タイトルホルダーの吉田(3度V)も負けてはいられない。「良かったですね。うれしいですよ。そういう場所に戻って、勝てるよう頑張ります」。この優勝を起爆剤として、上のステージでの活躍を誓った。