同じ失敗はしない。技能賞受賞の毒島誠(36=群馬)は、今年はばっちりスーツ姿で控室へ登場した。

殊勲賞獲得の昨年は、自宅を出る際、うっかりスーツ持参を忘れ、東京へ向かった。急きょ、後輩の松本晶恵が毒島邸に回り、事なきを得た。「今年は晶恵ちゃん(松本)がいないので、気をつけながら家を出ました」と笑わせ、周囲を和ませた。

19年は大村メモリアル、児島ダービーとSG2冠。2年連続でグランプリ選出1位の好成績を収めた。念願のグランプリVには届かなかったが、ターン技術などが高く評価された。「日刊スポーツさんの賞をいただけるのを目標にしているので、うれしい」と、受賞の喜びを口にした。

今年もグランプリ優勝を最大目標に置きつつ、初心は忘れない。「グランプリは勝ちたいけど、まずは1走1走。最近結果の出てないG1も頑張りたい。また来年もここに来られるように」。頂点を極め殊勲賞奪還へ、力強く意気込んだ。