8Rで地元のベテラン藤田和彦(50=神奈川)が期待の115期松坂侑亮に食い下がり、2着を死守した。打鐘から仕掛けた松坂の走りを真後ろで見ながら「昔の自分を見ているみたいだった」と目を細めた。

若手の頃は神奈川の先行選手として、特別競輪で大活躍した。ちょうど前検の夜に、CS放送で流れた92年前橋の日本選手権決勝(吉岡稔真が優勝、藤田2着)のレース映像を見たという。

「8番車といえば今はピンクだけど、当時は緑。そうしたら、武田靖夫に『この藤田和彦って、藤田さんですか?』って驚かれたんです」と苦笑い。「でも、あれで気合が入ったし、刺激になった」と、うれしそうだった。