12Rで優勝戦が行われ前田篤哉(23=愛知)がコンマ02のトップスタートから逃げ切り、デビュー初優勝だった前節の桐生に続き、ルーキーシリーズ連続優勝を飾った。

勝因はスタートに集約されていた。「早いとは思っていました。でもレバーは放りたくなかった。入っていてくれ! と思い、体を起こして対応した」。その思いが通じて正常スタート。1Mを先マイすると、追いすがる2着の宮之原輝紀らを振り切って悠々とトップでゴールした。

「優勝戦の1枠はこれまで経験したこともあったけど、勝ててなかった。それが前回、桐生で優勝したことで、節を通して気楽に臨めたのが良かった。朝、舟を降ろして体感も良かったので、何もしないと決めました。緊張が1ミリもなくて、気楽に臨めたのが良かった」。リラックスムードで優勝戦を迎えることができたのもプラスに作用した。

21年前期適用勝率(10月末までが審査期間)は20日時点で6・40。ほぼ来期の初A1級が濃厚だ。「A1に上がれると、ひとつ上の舞台にも出られると思いますが、そういうところで自分のレースをしっかりできれば。着順にこだわらずに走りたい。そして次からのレースも1走、1走精いっぱい走ります」と、若手らしい初々しい言葉で締めた。

前田の次走は26日からのびわこルーキーシリーズ。その後も三国、江戸川、福岡と11月まではルーキーシリーズだけのあっせんとなっている。連続優勝で一躍、ルーキーシリーズでは主役級に躍り出た。年内はこのカテゴリーで存分に存在感を見せつけ、来年はG1で前田篤哉の名前を全国のボートレースファンへアピールする。