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エリン戴冠 距離不安を一蹴/オークス

エリンコートでオークスを制し、観客に向かってVサインをする後藤騎手
エリンコートでオークスを制し、観客に向かってVサインをする後藤騎手

<オークス>◇22日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳牝◇出走18頭

 豪雨の中で新女王が誕生した。7番人気の伏兵エリンコート(笹田)がピュアブリーゼとのたたき合いを制し、父デュランダルからささやかれた距離不安説を一蹴。直線での接触が審議となり肝を冷やした後藤浩輝騎手(37)は、うれしいクラシック初制覇となった。2冠を狙った1番人気マルセリーナは大外から伸びたが4着に終わった。

 雨の府中にシンデレラが誕生した。桜花賞当日、同じ阪神の2つ前のレースに出ていたエリンコートが一気に女王に上り詰めた。スタンドの屋根をたたく雨音はシンデレラの誕生を祝う拍手のようだった。

 ペースが落ち着いた3角すぎ、後藤とエリンコートは後方の強豪ではなく前の5頭にターゲットを絞った。「前にいる馬の手応えがいい」。直線では馬場を照らすライトにおびえるパートナーを必死にエスコート。何度か接触するシーンもあったが懸命に立て直した。逃げ粘るピュアブリーゼをとらえたところがゴール。「内に逃げるのを修正することだけだった。でも余力があった分最後は頑張ってくれた。まだ余裕がありました」。審議となったこともあり、クラシック初勝利にも派手なパフォーマンスはない。「まだ信じられない。頭の中が真っ白な感じ」と後藤。過去のG1勝ちでは体験したことのない、不思議な気持ちを静かに口にした。

 「血に対する挑戦という気持ちでいた」とジョッキーは言う。父はマイルCS連覇など短距離で活躍したデュランダル。前走の忘れな草賞でも、前半は人馬はけんかして折り合いに苦労し、距離の壁が大きく立ちはだかっていた。王道を行く桜花賞組と同じ1カ月。その時間で劇的な成長を遂げた。笹田師は「最後の直線まで自分を見失わないように」と、中間は折り合い重視の調教を施した。名牝を育てた伊藤雄厩舎の助手としての知識。発走40分前に降り出した激しい雨にイライラする他馬を尻目に、パドックでは驚くほどおとなしくなれた。走るフォームもハミを真っすぐ受けられるようになっていた。先週のヴィクトリアマイルに出走した厩舎の先輩レディアルバローザの4キロ減った経験も生かし、エリンコートはわずか2キロ減にとどまった。初の長距離輸送を経ても自然体でレースに挑めた。

 後藤は「1回で学習できる、頭のいい馬。とにかく順調にいってくれれば」と、秋華賞(G1、芝2000メートル、10月16日=京都)への手応えを口にした。来週は昨年2着に惜敗したダービーにベルシャザールで挑む。「自分にとってもチャンスのある馬と思っている。昨年の雪辱を果たしたい」とにっこり。そして会見の最後は「日本人でもG1を勝てるんです」と胸を張った。血への挑戦に勝った表情は自信に満ちあふれていた。【山本幸史】

 [2011年5月23日9時5分 紙面から]

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