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武豊復活V!キズナ凱旋門賞へ/ダービー

ダービーをキズナで制しガッツポーズの武豊騎手(撮影・江口和貴)
ダービーをキズナで制しガッツポーズの武豊騎手(撮影・江口和貴)

<ダービー>◇26日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳◇出走18頭

 Mr.ダービーが帰ってきた! 武豊騎手(44)が1番人気キズナ(牡、佐々木)で爽快な追い込みを決め、05年ディープインパクト以来、最多記録を更新する5度目の勝利をディープ産駒で飾った。落馬負傷した2010年から年間100勝の大台を割り続け不振がささやかれていたが、存在感を見せつけた。キズナは今秋、凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月6日=仏ロンシャン競馬場)挑戦が決まった。

 ユタカ! ユタカ! ウイニングランをする武豊とキズナに、14万人の大歓声が送られる。涙するファンもいた。「懐かしいと思った。うれしかった」。緑輝く芝コースを、かみしめるように駆ける。スタンド前で歓声が勢いを増すと、武は右の拳を肩まで上げ、何度も何度もガッツポーズをしてみせた。

 勝利の味を再び思い出させてくれる-。キズナを信じていた。ゲートを出ると悠々16番手から進んだ。「彼のポジションで。あとは慌てないようにしようと思っていた」。最大の長所である切れ味を生かすために、位置取りは馬のリズムに任せた。

 残り400メートル地点で訪れたピンチも好判断で回避した。ゴーサインを出したところで、マイネルホウオウとタマモベストプレイに挟まれそうになったが、冷静にさばいた。こじ開け、再び加速を始める。「前の馬がふらふらして一瞬(進路が)ふさがりかけたが、あそこは引けなかった。馬もしっかり応えてくれた」。あとはゴールへ一直線。初ダービーを狙う福永騎乗のエピファネイアを、計ったように半馬身抜き去った。

 24回目のダービー騎乗で5度目の栄冠となったが、今回は格別の思いだ。「僕の騎手人生で大きな意味を持っていたダービー。どうしても勝ちたかった」。10年3月に落馬し、左鎖骨遠位端骨折、腰椎横突起骨折などの重傷を負うなど、ここ数年はけがとの闘いもあった。05年ディープインパクトで3冠を勝った年は自身最多の212勝を挙げたが、ここ3年は69、64、56勝。当たり前のように超えていた100勝に届かなかった。「腐らないように自分に言い聞かせているところがあった」。街で会ったファンから「最近、どうしたんですか」と問われることもあった。でも、諦めなかった。通常のトレーニングに加え理学療法士に相談するなどして体をつくった。「自分を曲げずに一生懸命やってきた。その答えを今日出せて良かった」。

 ディープインパクト産駒で勝てたことも花を添えた。同じ舞台で5馬身突き抜けた怪物とは、7冠の喜びも凱旋門賞(3着)失格のつらさも共有した。種牡馬になって今年の3歳が3世代目。父子制覇は8組目だが、父子ともに騎乗していたジョッキーは武だけだ。「走るフォームや背中の乗り心地に、遺伝子を受け継いでいるのを感じる」。キズナは秋、凱旋門賞遠征が決定した。「ディープが引退したとき、ディープの子で行きたいと思っていた。乗せてもらえるとしたら、すごくうれしいことです」。7年前のリベンジに思いをはせた。

 レース後の場内インタビューは割れんばかりの拍手に包まれた。「ありがとうございます。僕は帰ってきました!」。競馬界のスーパースター武豊、ここにあり。【和田美保】

 [2013年5月27日9時38分 紙面から]

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