佐藤哲三が現役断念 落馬ケガの回復困難
希代の勝負師、佐藤哲三騎手(43)が引退を決意したことが15日、分かった。同騎手は12年11月24日の京都10Rで落馬負傷。左上腕骨骨折など全身に大けがを負ったが、復帰を目指してリハビリを続けてきた。しかし再び騎乗できるまでの回復は難しいという医師の診断もあり、現役続行は厳しいと決断した模様。JRA通算938勝、G1・6勝。記録以上に記憶をファンに残した名勝負師が、26年間の現役生活に幕を下ろす。
奇跡の復帰はかなわなかった。12年11月24日、京都10Rで騎乗したトウシンイーグルが直線に向いた直後にバランスを崩し、佐藤騎手は落馬。落ちた際に内柵の柱に激突した。すぐに京都市内の病院に搬送されたが左上腕骨、左肩甲骨、腰椎横突起、左尺骨、右大腿(だいたい)骨幹部、左足関節、右第一肋骨(ろっこつ)の骨折など全身に重度のけがを負った。
日常生活さえ危ぶまれる大事故から6回の大手術と連日のリハビリで復帰へ壮絶な努力を続けてきた。2年近くが経過したが、医師からは再び騎乗できるまでに体が回復するのは難しいと告げられた。明日17日に44歳となる年齢的なものもふまえ、現役を続けるのは厳しいと判断した。
奇跡を信じて戦ってきた佐藤騎手は、悩みに悩み抜いて結論を出した。これまで馬券を買ってくれるファンが、燃えさかる炎のようなモチベーションを支えてきた。しかし、もうアグレッシブな騎乗は困難と認めざるを得なくなった。騎手としてのポリシーは「ファンに迷惑をかけるような騎乗しかできなくなったら辞める」。その信念を曲げることは絶対にできなかった。
アーネストリー、タップダンスシチー、エスポワールシチー、マイネルマックスでJRA・G1を6勝。エスポとは統一G1も5勝した。トップジョッキーとして数々の名勝負を繰り広げてきた。記録よりも記憶に残る名勝負師。まだ果たせていない有馬記念制覇、JRA通算1000勝。そしてキズナと一緒に世界の頂点を制するはずだった凱旋門賞…心残りは多分にある。しかし冷静に現実を見据え、第2の人生へ進む。
◆佐藤哲三(さとう・てつぞう) 1970年(昭45)9月17日、大阪府出身。89年3月4日、中京4Rで初騎乗。同年4月30日、京都6Rで初勝利。同期には田中勝春、角田晃一(現調教師)ら。JRA通算1万570戦938勝(重賞45勝)。JRA・G1は96年の朝日杯3歳S(現朝日杯FS)をマイネルマックスで初制覇。タップダンスシチーで03年ジャパンC、04年宝塚記念、エスポワールシチーで09年JCダート、10年フェブラリーS、アーネストリーで11年宝塚記念と計6勝。統一G1も5勝している。04年にはタップダンスシチーで日本人騎手6人目となる凱旋門賞騎乗を果たした(17着)。165センチ、51キロ。
[2014年9月16日8時49分 紙面から]
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