Jリーグは、今季から導入された選手を自動追尾する「トラッキングシステム」によるJ1第1ステージの集計結果を発表した。走行距離が相手より長かったチームの戦績は意外に悪く、通算54勝39分け60敗と負け越し。白星率は35・3%にとどまった。相手より走ったからといって、それがチームの成績に直結しないというデータが残った。

 同じくトラッキングデータを集計するドイツ・ブンデスリーガの14-15年シーズンの同白星率は42・3%。Jリーグに比べて7ポイントも高く、相手より走ったチームの方が好成績だった。

 今季のJ1は昇格組の湘南と松本が走行距離で1位、2位。戦力や技術不足を走力で補う戦い方をしているが、実際のステージ順位は湘南10位、松本15位。「走る昇格組」の成績がJ1全体の白星率を下げる結果に…。その走りで第2ステージでの巻き返しなるか。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)