リバプールの南野、ポルトの中島を筆頭に、94年以降生まれの選手の台頭が目立つ。A代表にも名を連ねる柏GK中村、セルクル・ブリュージュDF植田、東京DF室屋、札幌FW鈴木ら、11年のU-17W杯メキシコ大会で8強入りしたメンバーが日本の新たな黄金世代になろうとしている。

11年U-17W杯の日本は吉武監督(現東京Vコーチ)の下、ショートパス主体のポゼッションサッカーで世界を驚かせた。選手の「立ち位置」に工夫をこらし、おもしろいようにパスをつないだ。大会5試合中3試合でボール保持率60%以上。準々決勝でブラジルに2-3で敗れたものの、MF中田英、DF宮本らを擁した93年大会以来、18年ぶりに8強に進んだ。

そのメンバーの中でDF岩波が浦和で主力を務め、MF喜田は横浜の主将として昨季のJ1制覇に大きく貢献。札幌MF深井もボランチとしてチームに欠かせない選手に成長した。さらに同W杯でチーム最多3ゴールを挙げたJ2新潟のDF早川は白血病に打ち勝った。現在の日本サッカー界を引っ張る「94ジャパン」のさらなる活躍に注目だ。(おわり)【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)