<国際親善試合:日本3-0パナマ>◇12日◇デンカS

3点目の得点シーンが日本の充実した攻撃を示す好例だろう。ドリブルで仕掛けた原口が自らシュートも打てたが、川又が視野の中にいたことでパスを選択。確実にダメ押し点を奪えた。この日は南野ら前線の4人が常に適度な距離、角度を保っていたから、得点へのパスやシュートといった選択肢を複数持てたことが大きい。バイタルエリアで主導権を握り続ければ、相手の長所も消せるという典型的な試合だった。

攻撃が光ったのは、あくまでも日本の生命線である粘り強い守備があったからこそ。切り替えの速さで相手ボールを奪い返し、そこからのショートカウンターは素晴らしかった。青山が中盤で危機管理し、パスカットなどでも対応。前半25分あたりまでできなかった攻撃の組み立てが、こうした守備からリズムをつかみ始めた。(日刊スポーツ評論家)