<国際親善試合:日本1-1シリア>◇7日◇味スタ

 勝たないといけない試合で結果も良くなければ、課題も多く残った試合になった。立ち上がりからスピードがなく、コンディションも重い印象を受けた。親善試合で交代枠が6人だったから、まだ乗り切れたがW杯予選は3人。期待された先発陣も久保は全然良くなかったし、香川もケガしてしまい、3人だったらどうなっていたか。かといって途中交代の選手も、動きがよかったのは乾ぐらい。決定力不足の課題は、まったく改善されていなかった。

 センターバックは吉田と昌子が組んだが、いつもよりもぎこちなかった。ミスしたり抜かれたり…。守備の安定感がなかったから、チーム全体としても安定感に欠けていた。シリアは仮想イラクという位置づけだが、イラクの方が体もタフだし、負けも多いが実は失点が少ない。気候も暑くなって、これ以上コンディションが良くなるとは思えない。先制点を取られたら取り返しがつかなくなる。収穫の見えない試合だった。(日刊スポーツ評論家)