もっと点差が開いてもいいくらい力の差がある対戦だった。守備陣は練習にもならなかった。山中がデビュー戦ですぐゴールを決めたのはよかったが、せっかくチャンスをもらったのにアピールできた選手は少なかった。

前半のパスサッカーでは引いた相手は崩せない。後半に元気のいい3人が入ってきて勢いづいたようにドリブルで崩さないと。南野は途中出場だから最初から飛ばしたのだろう。特に動きが活発だった。

森保ジャパンで5試合を終え、前線の4人は形ができてきた。アジア杯も1次リーグではこの日の相手のようなチームもあるが、優勝を争う相手はレベルが違う。研究してくるから、ドリブルはペナルティーエリアに近づく前にファウル覚悟で止められるはず。直接ゴールを狙える位置でFKを得られることも少ないだろう。

さらにアジア杯はUAE開催で暑いから、日本と同じようには走れないよ。90分間通した戦い方も必要になる。前へ前へのイケイケサッカーだけでなく、サイドを使うなど攻撃バリエーションを増やすことが課題となる。(日刊スポーツ評論家)