J1アビスパ福岡にも生きのいい若手がいる。今季福岡ユースから昇格した地元福岡出身のDF森山公弥(19)だ。

引き分けた4月28日のルヴァン杯・北海道コンサドーレ札幌戦は後半12分に交代したが、ボランチとしてうまく攻守のバランスとりに関わった。

4月21日のルヴァン杯・サガン鳥栖でプロデビューを果たした。「自信につながるプレーができて良かった」と、後半19分までプレーし勝利に貢献した。

本職はDFながら今季はボランチに挑戦中で「ボランチに前選手やカウエ選手といういい手本がいるので、見ながらプレーしています。ボランチは360度相手を見る中で、プレスに行くことだったり連係を高めることが課題です」と言い、貴重な経験を積み幅を広げているところだ。

その中で「武器のキックでサイドチェンジや縦パスを出していきたい」と、得意のロングフィードで攻撃の起点となることは常に心がけている。

リーグ戦は4月17日FC東京戦で初めてベンチ入りしたが出場機会はなかった。だが「ルヴァン杯で一歩踏み出して階段を上がった。リーグ戦にからんでいけるよう練習から頑張りたい」と、早期出場を目指して奮闘している。

昨年12月にはU-18(18歳以下)日本代表候補のトレーニングメンバー入り。福岡ユース出身のDFと言えば、福岡市出身の日本代表DF冨安健洋(ボローニャ=22)が知られるが、森山もまた将来が楽しみな有望株でもある。

今季森山が掲げたテーマは「勝つ」だ。チームの勝利の貢献はもちろん、激しいポジション争いでさらなる飛躍を遂げてもらいたい。【菊川光一】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)

◆菊川光一(きくかわ・こういち)1968年(昭43)4月14日、福岡市博多区生まれ。福岡大大濠高-西南大卒。93年入社。写真部などを経て現在報道部で主にJリーグや高校野球などを担当、プロ野球などのカメラマンも兼務する「二刀流記者」。スポーツ歴は野球、陸上・中長距離。