<高校サッカー:四日市中央工6-1尚志>◇7日◇準決勝◇国立

 準決勝は尚志(福島)相手に、6−1と大勝。20年ぶりの決勝へ駒を進めた四日市中央工(三重)。20年前の初優勝は帝京との両校優勝。初の単独優勝へあと一つと迫り、選手達は意気込んでいますが、準決勝で主将の3年国吉祐介が累積2枚目の警告を受け、決勝戦は出場停止。樋口監督が「“チームの心臓”以上の存在」と絶大な信頼を寄せる主将の不在は大きな痛手となってしまいました。

 しかし、仲間達は「決勝まで僕たちを連れてきてくれたのは国吉。あいつのために優勝したい」と気持ちは一つ。共に3年間戦ってきた副主将の3年西脇崇司は、「国吉以上のプレーは僕にはできないかも知れない。でも、あいつの分まで頑張りたい」と言い、同じく3年の生川雄大も「国吉に後悔をさせないように、最後まで戦いたい」と、強い決意を語ってくれました。

 後輩たちもその思いは同じです。2年の田村大樹は「国吉さんたち3年生が、僕たちに話かけてくれたり、言いやすい雰囲気を作ってくれたことで、チームに一体感が生まれた。それが3回戦、準々決勝での後半ロスタイムの同点ゴールにつながっていると思う」。決勝は国吉主将の分も、最後まで全力で走り続ける覚悟です。

 大会最多の29度目の出場となった選手権。かつて元日本代表の小倉隆史さんがつけたエースナンバー「17」を背負う国吉のため、四中工イレブンは今思いを一つに、9日の決勝戦に挑みます。(サッカーai編集部

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