森保一監督(49)が日本代表と東京オリンピック(五輪)世代のU-21日本代表を兼任しての初戦で、ネパールに1-0で辛勝した。前半2分にMF三笘薫(21=筑波大)が決めた先制点を守りきったが、結果、内容ともに物足りないまま終わった。

 日本が前半2分、先制した。右サイドで後方からのパスを受けたMF長沼洋一(21=FC岐阜)がペナルティーエリア内に切り込み、DFに1度止められながらもファーサイドへ浮き球パスを上げた。MF三好康児(21=北海道コンサドーレ札幌)がかかとで1タッチしたボールを、三笘薫が右足で落ち着いて決めた。

 ただ、その後、試合は停滞した。パスを回すものの、バイタルエリアに効果的なパス、ランニングを仕掛ける機会が少なく、人数をかけてゴール前を固めるネパールの守備を崩せない。39分には、DF杉岡大暉(19=湘南ベルマーレ)の左からのパスを受けた三苫が、ペナルティーエリアに浮き球パスを上げたが、飛び込んだFW上田綺世(20=法大)の頭には届かなかった。

 後半も停滞した展開は変わらなかった。12分、三苫がゴール前に出したスルーパスは上田に通らなかったが、DFに当たったこぼれ球が上田に当たり、ゴール方向に飛んだものの、GKに止められた。

 後半22分には、三苫が通したスルーパスを上田がシュートも、ミートせずGKに阻まれた。

 日本は後半29分、上田に替えて、50メートル5秒8の快足を誇るFW前田大然(20=松本山雅FC)を投入したが、なかなか流れを変えられなかった。後半35分にはDF立田悠悟(20=清水エスパルス)が、攻撃陣がシュートを打たないことに業を煮やしたように、ゴール前約35メートル付近から思い切ったシュートを放ったがGKに止められた。

 森保ジャパンは不完全燃焼に終わった。次戦は16日にパキスタンと対戦する。