東南アジアの躍進を思い知らされる試合となった。森保一監督(49)率いるU-21日本代表は、U-23ベトナム代表とD組首位通過をかけて激突したが、前半はベトナムに圧倒された。後半はチャンスを作る場面こそあったものの、得点を奪えずじまい。前半3分、GKオビ・パウエルオビンナ(20=流通経大)からボランチのMF神谷優太(21=愛媛)へのパスがイレギュラーバウンドもありトラップミスに。これをベトナムの選手2人が狙っており、一気にボールを奪うとパス交換から、最後はFWのD・ドゥクが左足でゴール左へあっさりと流し込み、森保監督が率いるチームとして初の失点となった。

 その後も、浮足だった日本代表は、俊敏な動きを見せるベトナム代表に翻弄(ほんろう)され、出足で負け、球際で負け、数的有利を作られ、ピンチの連続となった。そんな苦しい状況でボールが収まるMFは皆無。唯一、FWでワントップの前田大然(20=松本)だけが、前半だけで2度左サイドを崩してボックス内深くに侵入してチャンスをつくった。結局、前半は日本のシュート1本に対し、ベトナムは10本と圧倒された。

 運動量とボールへの反応で後手に回った日本代表は、後半開始から岩崎悠人(20=京都)、松本泰志(19=広島)を投入。攻撃の枚数を厚くし、後半開始直後から積極的にベトナムのエリアに攻め込んだ。35分には素早いパス交換から最後は前田がシュートを決めるも、オフサイドで同点ならず。後半は日本代表が攻め続けたが同点ゴールは遠く敗退となり、森保体制で初の黒星となった。これでD組2位通過となり、決勝トーナメントでは24日にE組1位と準々決勝進出をかけてぶつかる。