サッカーの次期日本代表監督に就任するバヒド・ハリルホジッチ氏(62=ボスニア・ヘルツェゴビナ)のW杯出場ボーナスが、5000万円であることが6日、分かった。アギーレ前監督、ザッケローニ元監督とほぼ同額とみられ、当面の目標である18年W杯ロシア大会出場を目指す。また来日と会見は13日か16日で調整しており、チュニジア戦(27日、大銀ド)ウズベキスタン戦(31日、味スタ)へ向けた代表メンバー発表は19日の予定。

 ハリルホジッチ氏のW杯出場決定ボーナスが、5000万円に設定される。最大目標のアジア予選突破へ向けて好条件が提示されているもようだ。同氏はW杯ブラジル大会ではダークホースのアルジェリアを率いて16強入り。クラブでもパリSGやリールなどを率いた。実績は数多くあるが、先の目標を見るより、まずはW杯出場という現実的な目標達成を見据える。

 5日に日本サッカー協会の霜田技術委員長が「技術委員会として、12日の理事会に推挙する監督が決まった。ハリルホジッチ氏にお願いしたいと決まり、細かい条件もある程度、納得していただきました」と明かし、就任は事実上は決定している。すでに先月末の時点で、年俸200万ユーロ(約2億7000万円)で、アジア最終予選終了までの2年半契約の条件で合意に達した。最終予選突破が決まった時点で、W杯ロシア大会終了まで延長されるオプションもついている。国際親善試合などのAマッチ勝利ボーナスもアギーレ、ザッケローニ両氏とほぼ同額の100万円に設定されたようだ。

 ハリルホジッチ氏は5日、フランス・リールにある自宅前で取材に応じ「12日までは何も言えない」と語った。来日日程など、詳細について霜田氏が「12日の理事会が終わらないと、お話しできません」と話したのと足並みをそろえる形で、理事会終了まで明言を避けた。

 正式契約へ向けては契約書に明記される言い回しなど、細部を調整しているとみられる。12日の理事会をもって正式に日本代表監督が誕生し、早ければ13日にも来日し会見。来日がずれ込んだとしても、16日には会見を行う方向で調整している。親善試合2試合へ向けた代表メンバー発表は19日を予定。日程面でも調整が最終段階に入った。(金額は推定)

 ◆代表監督のボーナス 代表選手のボーナスに関しては各国協会側との金銭闘争などもあって明らかにすることが多いが、監督の成果給(勝利給、優勝ボーナスなど)については公になるものは少ない。各監督とも契約時に協会側と細かな条件を詰めるのが普通。監督の年俸や各代表の成績レベルに応じ決められる。14年W杯優勝のドイツ選手が受けたボーナスは30万ユーロ(約4050万円)。レーウ監督の「賞与」も同程度とみられている。