6月のキリン杯に臨む日本代表のメンバー25人の発表会見が26日、千葉市内で行われた。

 バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は、川崎FのFW大久保嘉人(33)を選出しない理由を語った。

 「大久保は1度合宿に呼びました。一番よいゴールゲッター。まれなゴールゲッターです。2、3メートルでゴールを決めることができる。かつて、A代表で活躍していた映像も見た。ただ、年齢も考えないと。そしてなぜ、A代表で多くの結果を残していないのかも考えないと。彼には特徴があります。ペナルティーエリア付近でしか動きが見られない。彼には天性の感覚がある。ただ、A代表に呼ぶとなると、簡単なことじゃない。ここでは組み立てにも参加し、守備にも戻らないといけない。つまりちゅうちょしているということです」

 「最終的には分からないですよ。必要なら呼びます。いまのところ他の選手を使いたい。ただ、絶対ということはない。大久保の動きだけをみた試合もある。A代表でそれが生きるイメージが湧かなかった」

 「A代表ではクラブとは違うやり方をする。たとえばハーフナー。1度呼びました。オランダでは活躍している。ただここには、本田、香川ら、いい選手がいる。その中で、チームは長年ロングボール戦術を採用してきていない。つまり、やり方を1人の選手のために変えないといけない。しかし、合宿期間には限りがある。A代表にはA代表のやり方があって、チームには補足関係が必要。そこにアダプトするのは大変。チームでは本田、香川、清武がカギになっているが、彼らはセンタリングする選手ではない。たとえ2メートルの選手がいても、ムダになる」

 「みなさんが大久保について、なぜ選ばれないのかと考えるのは、ノーマルだと思う。ただ彼をA代表に入れたら、覚えてもらわなければならないやるべきことが多い。それは33歳にはとても難しいことだと思う。たとえば、国内での試合には呼ぶかもしれない。そこでは10分で点が取れるかもしれない。見えないところに存在して、ゴールを決める。そんなイメージですね。つまり私は、これまで呼ぶべきかどうか、何十回も悩んできた」