U-20(20歳以下)女子日本代表が、延長激闘の末に初の決勝進出を逃した。準決勝フランス戦は0-0のまま延長に突入。高温多湿の悪環境で、延長前半に足が止まり2失点。同後半4分にFW籾木結花(20=日テレ)がPKで1点を返したものの1-2で惜敗した。12月3日の決勝はフランス-北朝鮮。日本は同日の3位決定戦で米国と対戦する。

 「ヤングなでしこ」に悪夢が襲った。赤道の南に位置する現地は、年間を通じて最高気温30度を超える。この日も高温多湿の厳しい環境だった。90分を戦い終えて0-0のまま延長へ。短いパス回しから優位に試合を進めていたはずが、延長前半9分に左サイドを破られて先制点を献上。その2分後にもこぼれ球を決められた。ボール支配率56%と上回りながら、若きなでしこの体力は限界だった。

 あと1歩及ばなかった。DF乗松瑠華(20=浦和)は「(ボールを)支配できていても、世界の壁は高かった。我慢している中(時間帯)で、自分のところでやられてしまった」と泣いた。1次リーグは3戦11得点。突出した攻撃力で首位突破した。24日の準々決勝もブラジルに3-1で圧倒。だがこの日は、前半29分にDF宮川が右手甲、後半14分には今大会4得点のFW上野が右足を痛めて負傷交代するアクシデントに見舞われ、戦術的な交代ができなくなった。ただ不運についても高倉監督は「技術と判断力、体の強さを、1つも2つも上げないといけない」と厳しかった。

 3位決定戦は米国との対戦。高倉監督は「まだ終わっていない」と言い、乗松も「絶対にメダルを持って帰ります」と誓った。