UAE戦の采配が当たり、乗りに乗っている日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(64)が、今日28日のタイ戦(埼玉)に向け超ハイテンションで“演説”した。27日、同スタジアムでの公式会見でヒートアップ。「私にプレッシャーをどんどん掛けてください」と報道陣にリクエストするなど熱弁を振るった。完勝したUAE戦前後の態度とは一変。結果が一変とならなければいいのだが…。

 打つ手がすべて当たった4日前のUAE戦の余韻なのか、ハリルホジッチ監督が試合前からハイテンションだった。会見の終盤、格下相手という共通点から、攻め倒しながら0-0で引き分けた15年6月の2次予選初戦シンガポール戦に関連した質問が出た。答えているうちにヒートアップ。「私は個人的にプレッシャーが大好き。私にプレッシャーをどんどん掛けてください。もっとモチベーションが上がる。私の性格をチームに伝えたい。簡単じゃないだろうが。とにかく勝つのが大好きだ」と脱線。一気にまくし立てた。

 少し、嫌な予感がする。大一番のUAE戦の前日会見は不気味なほど冷静だった。だが、この日はいつもの? ハリル節。そういえば苦い思い出ばかりのシンガポール戦もそうだった。当時も、直前のイラク戦で采配がさえて快勝し、次の会見で演説モードに入った。

 「たくさんの人が簡単な試合になると思っているかもしれないが、私は違う。選手には『ちょっとの気の緩みが、受け入れられない結果を招くぞ』と伝えた」。こう話す指揮官が、詰めを誤るはずはないだろうが…。気になるところだ。

 起用をズバズバ当て“確変モード”の戦術家はタイ戦で、故障者続出の守備的MFに本来はサイドバックのDF酒井高を抜てきする見込み。先発について聞かれると「まだ皆さんヴァイッド(ハリルホジッチ)のことが分かっていない。23人みんなが先発です」とけむに巻き、チーム一丸を強調した。エネルギー満タン。ハリルジャパンはノリノリということならいいのだが…。【八反誠】