サッカー日本代表MF長谷部誠主将(33=フランクフルト)が18日、J1浦和レッズ-ジュビロ磐田戦が行われる埼玉スタジアムでトークショーを行った。

 長谷部にとって浦和は02年にJリーガーになった古巣。「6年間はすごく濃密だった。右肩上がりどころか、垂直に成長した時間だった」とドイツに渡る前の浦和生活を振り返った。

 最初の2年間は長く感じたという。1年目はナビスコ杯(現ルヴァン杯)に5分間出場しただけという苦しいシーズン。「入団したら福田(正博)さんや井原(正巳)さんとか、テレビでしか見てなかった人がいて、すごいところにきたという感覚しかなかった」と、懐かしそうに語った。

 長谷部が忘れない2年目シーズンの試合は、公式戦で初めて先発したナビスコ杯の磐田戦。長谷部はデビュー戦で退場処分を受け、チームも敗戦。試合後のロッカールームで当時のオフト監督に「今日は長谷部のせいで負けた」と厳しい言葉を浴びせられたという。「19歳で。人生終わったと思いましたね。今だから笑い話ですが」と苦笑いを浮かべて話した。

 浦和を離れてから10シーズンをドイツで過ごし、現在は日本代表の主将としてチームを引っ張る長谷部。18年ロシアW杯出場へ、アジア最終予選も残り2試合と大詰めを迎えている。1-1で引き分けた13日のイラク戦(テヘラン)はケガで欠場したが、「もうスプリントもできるし、ボールも蹴れる。あとは最後の対人の動き」と、復帰へ前向きに話した。