日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が22日、成田空港着の航空機で再来日した。

 9日に離日。自宅のあるフランスと故郷のボスニア・ヘルツェゴビナに戻っていた。

 欧州でも候補選手のプレーなど、日本の様子はチェックしていたという。

 突如、話は世界情勢にも及んだ。

 「国連でのムッシュ・トランプ(米トランプ大統領)の発言も聞きました。現在の状況はあまりよくないのであろうと推測される。しかし、そういった問題があったとしてもスポーツという存在がある。愛情、友情などをメッセージとして送ることができるスポーツのファミリーの一員であることを誇りに思う。それが私のスポーツ側からのメッセージです」

 神妙な表情でこう語った。

 日本をW杯へと導いた指揮官は、故郷の旧ユーゴ内戦で人生を狂わされた経験を持つ。「名字が違うから、民族が違うから、宗教が違うからと殺し合う姿を見た」と、当時の様子を話したこともある。

 日本サッカーの発展、さらには世界平和を祈り、その大切さを身をもって知るからこその、ハリルのメッセージだった。