来年6月のW杯(ワールドカップ)ロシア大会の組み合わせが決まった。日本が入ったH組のライバルたちはどんな国、チームなのか。W杯の話題をお届けする企画「ズドラーストヴィチェ!(ロシア語でこんにちは)」では今日5日から3回、注目選手や歴史などを通じて対戦国に迫る。まずは1次リーグ初戦で対戦するコロンビアから。

 コロンビアはW杯でさまざまな「ドラマ」を起こしてきた。1962年に初出場後、いったんは86年大会の開催が決まるも、経済や治安の問題などで返上した歴史を持つ。脚光を浴びたのは90年大会、金髪のアフロヘアでボールを操るMFバルデラマ、FKも蹴る“超攻撃的”GKイギータらを擁して16強入り。決勝トーナメント1回戦では同大会で旋風を起こしたカメルーンに敗れたが、イギータがピッチ中央でドリブルをし、球を奪われて失点という失態。94年大会ではオウンゴールを献上したDFエスコバルが帰国後に射殺されるという悲劇があった。

 低迷期があった後、14年大会には南米予選2位で出場。予選で活躍したファルカオが負傷で本大会に出られない中、ロドリゲスの活躍で4-1で日本に大勝するなど3連勝で決勝トーナメントへ。1回戦でウルグアイを下し、準々決勝でブラジルに敗れたが、同国史上最高の8強となり、フェアプレー賞にも選ばれた。

 今回はロドリゲスだけでなく、当時攻撃を活性化したクアドラード、アリアスの右サイドは健在、ファルカオも加わり4年前より底上げされている。ペケルマン監督は12年就任の長期政権だ。

 ◆コロンビア 国名はアメリカ大陸を発見したコロンブスが由来。コーヒーが有名で、缶コーヒー「エメラルドマウンテン」はコロンビア産の豆を使用。1カ月の平均月収は527ドル(約6万円)。首都ボゴタは人口約800万人の大都市。人口4930万人。面積114万平方キロ。