森保ジャパンが1次リーグ突破を決めた。20年東京五輪世代のU-21日本代表はタイに1-0で競り勝った。後半45分にDF板倉滉(20=ベガルタ仙台)が2試合連続となる決勝ゴール。森保一監督(49)の下、最後まで諦めない姿勢を貫き、2連勝でB組2位以内が確定して準々決勝進出を決めた。日本は16日に北朝鮮と1位突破を懸けて戦う。

 引き分け寸前の後半45分、板倉はゴール前まで攻め上がっていた。MF井上のふわりとした右クロスをFW田川が頭で落とし、その板倉が右足でゴール。「ビックリした。(その前の)セットプレーの流れで前にいて(田川)亨介がいいところに落としてくれた。僕は押し込むだけだった」。初戦のパレスチナ戦での決勝点に続く「小学生以来かな」という2試合連続のゴールに会場が沸いた。

 2連勝で1次リーグ突破を決めた。東京五輪への基盤を作る上で大事な公式大会で、決勝まで最大6試合を戦える。森保監督は「チームが立ち上がってまだ時間がたっていないので、1戦1戦ベースアップできるようにしたい」と、ガチンコ勝負で実戦経験を積めるメリットを感じていた。

 攻めあぐねた初戦からの成長の跡もあった。練習や宿舎で選手たちで話し合う時間を増やした。前半から辛抱強く攻め続け、息の合わない場面があっても最後には板倉が決めた。相手が予想外の3バックで挑んできたが、守備も柔軟に対応して無失点。森保監督は「選手は冷静だった。集中力が切れそうな時も声を掛け合って、続けてプレーした。それが最後の得点につながった」と褒めた。

 まずは8強を確定させ、16日には北朝鮮と戦う。引き分け以上でB組1位となるが、狙うは勝利のみだ。【小杉舞】