日本サッカー協会が、日本代表の次期監督候補の軸にしているワールドカップ(W杯)ロシア大会の森保一コーチ(49)に就任の意思確認を行ったことが10日、分かった。日本人路線の継続を再確認した協会が同コーチの昇格を検討し、既に非公式な形で接触したもようだ。五輪(オリンピック)代表監督との兼務の可能性を探っている。

 W杯視察でロシアに滞在中の関塚技術委員長が帰国する13日以降に内部で話し合いを進める。20日に代表監督を推挙する技術委員会を開き、西野監督の後任に求める基準、候補者をまとめ、全て整えば森保コーチへ正式にオファーする運びとなる。早ければ26日の理事会で決まる見通しだ。

 国際サッカー連盟(FIFA)理事でもある日本協会の田嶋会長はこの日、W杯準決勝以降を視察するため渡欧。出発前の成田空港で「慌ててやるつもりはないが、ズルズル8月や9月まで遅らせる必要はないと思います」と、新監督の決定時期に言及した。

 五輪代表とA代表の兼務となれば00年シドニー五輪と02年W杯日韓大会で結果を残したトルシエ氏以来となる。

 ◆森保一(もりやす・はじめ)1968年(昭43)8月23日、長崎市生まれ。長崎日大高から87年に広島の前身マツダ入り。守備的MFとして京都、広島でもプレーし、03年に仙台で引退。J1通算293試合15得点、日本代表でも国際Aマッチ通算35試合1得点。04年に指導者に転身し、広島や新潟のコーチを経て12年に広島監督に就任し、12、13、15年にリーグ優勝。17年10月に東京五輪代表監督に就任。今年4月の西野ジャパン発足に伴い、A代表コーチも兼任。家族は夫人と3男。愛称「ポイチ」。174センチ。