ワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表を率いた西野朗監督(63)が7月31日、任期満了で退任した。東京・JFAハウスで関係者に“仕事納め”のあいさつをし、静かに仕事場を離れた。

 4月にハリルホジッチ監督(当時)が電撃解任され、技術委員長から急きょ監督に就任。契約は7月末までだった。W杯では戦前の予想を覆す2大会ぶり3度目の16強入りを成し遂げた。監督の続投要請は固辞。W杯後、疲労を訴え、報道陣の前に出てきたのは帰国会見含め2度だけ。時の人となりながら、ひっそり去った。

 今後は未定だが、日本協会は森保新監督をサポートする「代表チームダイレクター」起用案を持っている。長期戦覚悟で、じっくり口説き落とす構え。西野氏は7月19日に身の振り方を「基本、現場人であるところはありますけど、今はちょっと…。また燃やせるものを探したいなと」と話していた。決断には、もう少し時間がかかりそうだ。