FIFAランク6位のなでしこジャパンが、アジアのライバルの同8位オーストラリアに0-2で敗れ米国遠征は3連敗に終わった。

 前半は攻め込みながらオーストラリアの堅守にはばまれ0-0で折り返し、後半立ち上がりの2分、左サイドからのFKをDFケネディ(オーランド・プライド)に右足で壁の間を通されニアに突き刺されて先制点を奪われた。同37分には相手陣でパスミスを奪われてカウンターを浴び、FWカー(シカゴ・レッドスターズ)にスピードで抜け出され、GK平尾知佳(新潟)がゴールエリアから飛び出したが抜かれ、戻ってきた鮫島彩(INAC神戸)も追いつけず、無人のゴールに流し込まれた。

 後半開始から4人を入れ替え、2トップを前半の田中美南(日テレ)横山久美(長野)から岩渕真奈(INAC神戸)菅沢優衣香(浦和)としたが、スルーパスが通らず、クロスも高い壁にはね返されほとんど決定機は作れず。ペナルティーエリア外からのミドルシュートも枠をとらえられず無得点に終わった。

 日本は初戦の米国戦に2-4で完敗。第2戦のブラジル戦も1-2で敗れ、これで3連敗。オーストラリアはブラジルを3-1で破り、米国とは1-1で引き分け。日本を2-0で下し、2勝1分け。

 高倉監督は「守備は全体的には悪くなかった。後半はメンバーを替えてギアを上げていこうとしたが、あれだけミスが多いと攻撃が広がらない。ボールがつながってもテンポアップしないのでゴールにつながらない。選手個人で見つめ直してもらいたい。アジア大会ではこのマイナスの経験をはじき返せるように頑張りたい」とコメントしたが、18日からジャカルタで開催されるアジア大会、そして1年後にフランスで行われるワールドカップ(W杯)に不安を残した。