新生サッカー日本代表が8日、札幌での初合宿を打ち上げた。東京五輪代表との兼任で就任した森保一監督(50)の初陣チリ戦(7日、札幌ド)は、6日未明に最大震度7を観測した北海道胆振(いぶり)東部地震の影響で中止に。激動の6日間を振り返り「もちろん試合はしたかったですけど、今の北海道を見れば、試合できなくて当然」と神妙な面持ちで話した。

若手中心の編成でテストをしたかっただけに「できるだけ多くの選手を試合で見たかったし、できれば全員とも思っていた」が、11日コスタリカ戦(パナS)1試合だけに。起用できるのは先発11人+交代6人の最大17人で、6人は出番がないことが決まった。ただし、今後も気にかけることを約束し「選手が所属チームに戻った後も、情報は追いかけていきたい。いいプレーをしている選手には、また次の道が開ける。また来てもらえる。そこは選手たちに理解してもらいたい」と説明した。

中止を受け、前日7日に完全公開の紅白戦を急きょ実施した。前半35分、後半20分。チリ戦で本来やりたかったことを試したのか問われると「すべてではないけど、含まれている。チリ戦の前のトレーニングとメンバーが変わったり、戦術の半分くらいだけど、いろいろなパターンや選手の形が練習できて、見られて、昨日は良かった」と自らを納得させるように話した。

そして、被災者を思いやった。「何よりも、見に来てくださった方が選手たちのトレーニングを、気持ちの入った練習を見て元気になってもらえたり、励ましのメッセージを受け取ってもらえれば。選手たちは、いい集中と気持ちの入った練習をしてくれた。良かった。また北海道に来たい」と話した。

チームは8日夜に札幌を離れ、大阪入り。コスタリカ代表との対戦に備える。